Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧

東信の道祖神と五輪塔⑩

東信の道祖神と五輪塔⑨より 上田市塩田富士山日米神社道祖神 実は『長野県道祖神碑一覧』としては最もデータが不足している地域があった。もちろんこれまでも触れている通り、東信地域であることに変わりないが、その中でも最も違っているのは旧上田市(平成…

美篶芦沢の道祖神建立の背景 後編

美篶芦沢の道祖神建立の背景 前編より 芦沢、大上木戸口の自然石道祖神 あらためてこの話を聞きに行った際に、同じ道祖神の写真を撮ってきたわけだが、もともとあった自然石の道祖神を、それぞれ単体でとらえたのがこの写真である。「道祖神について」の中で…

高速バス利用法

もう仕事で東京に行くことはないが、近年高速バスのことについて何度かここに記した。いずれも仕事の関係で東京に行ったことについて触れたもの。2年前に記した「高速バスの違和感」では、「どのような観点で予約席が埋まっていくのか、よくわからない」と…

美篶芦沢の道祖神建立の背景 前編

「美篶芦沢子安神社 自然石道祖神」より 伊那市美篶芦沢の道祖神 すでにここに記したことのある道祖神、伊那市美篶芦沢の子安神社へ通じる道路の途中にあるもの。そこにこう記している。 真ん中に「道祖神」と彫られた石碑が祀られ、両脇に自然石を従えてい…

年会へ 後編

年会でのグループ発表は、A1という、研究発表メニューの真っ先に置かれる会場で行われた。事前の打ち合わせをした8月のウェブ打ち合わせの際、用意する資料は25部にするという話だった。「それほど人は来ない」というものだったが、その後のメールのやり取…

年会へ 前編

國學院大學で開催された日本民俗学会第76回年会に参加した。2日間にわたる年会だが、今年はいつもと違う。何が違うかと言えば、長野県民俗の会でグループ発表する。わたしにとっては初めての発表であり、また民俗の会がグループ発表するのも初めてである。…

旧東部町赤岩の自然石道祖神

東御市赤岩旧道口の自然石道祖神 『東信濃の道祖神』(岡村知彦 令和5年)において「横久根旧道口」と位置情報を記している道祖神が墓地の入口にあるもの。ここは、旧東部町赤岩で、墓地の北側はしなの鉄道が通っている。道祖神の祭祀空間なのに、お地蔵さん…

旧望月町春日本郷の道祖神

春日本郷泰國寺前辻 春日本郷の泰國寺前の辻に写真の「道祖神」が建っている。以前触れたように、文字碑であっても、年銘のないものが東信には多く、この「道祖神」にもそれはない。「道祖神」の横に、ふたつほど「石」がある。もちろんこれが自然石道祖神で…

旧長門町古町の自然石道祖神

旧長門町古町改善センター西辻 旧長門町の古町、古町改善センターの西辻に写真の自然石道祖神が祀られている。ここの自然石は三つと数えられる。そしてここのものは火山弾ではない。真ん中の石は石碑っぽい印象だが、無銘でこのままでは字を彫るのは大変そう…

続「自然石を祀る(長久保の道祖神)」

自然石を祀る(長久保の道祖神)後編より 長久保12区の自然石道祖神 前回触れなかった長久保の自然石道祖神が写真のものである。10区長安寺参道入口の自然石から南へ100メートルほどのところにある。ここの道祖神は周辺では認識の高いもののようで、信仰の篤…

滋野甲井子の自然石道祖神

小諸市滋野甲井子 小諸市と東御市境に滋野というところがある。甲乙という地域があり、甲は小諸市、乙は東御市になっていて、どうも紛らわしい地域。『東信濃の道祖神』(岡村知彦 令和5年)では、「滋野」と括って一覧化されていて、集落別に記載されている…

北大出新明神社例祭へ 前編

本殿 お宮参りの扇子、麻、真綿 廻り舞台 宝石(以上令和6年9月10日撮影) 舞台の引幕「鞍馬天狗」(令和6年10月20日撮影) 10月第3日曜日は、辰野町北大出神明神社の例祭である。かつて「北大出神明社の天狗と獅子(昭和61年の記憶70)」を記したが、その…

美篶芦沢子安神社 自然石道祖神

伊那市美篶芦沢子安神社 自然石道祖神 2022年1月に「自然空間の道祖神」を記した。伊那市芦沢の子安神社にある道祖神のことについて触れたのだが、あらためてここの道祖神について今回触れることにした。その理由は後編にまとめるため、とりあえずここでは…

三峰川河川内を覗く

長野県内地質図と主要河川、及び地殻構造線 伊那市美篶のあたりでは緑色片岩の自然石を道祖神に祀っているケースが多いことは、これまでにも触れた。三峰川は中央構造線の外帯から流れ出してくる。したがって上流域が三波川帯といわれる変成岩の地質だから、…

中尾の丸石道祖神

伊那市長谷中尾 丸石道祖神 丸石道祖神背後の陰陽石 ブログ内検索しても発見できない。ということは、今まで記していなかったのか?、と事実を知るが、そんなことはない、とも思ってまた別のキーワードで探すが登場しない。長い日記なので、どこかで書いてい…

あるオコシン仲間の掛軸

庚申掛軸 甲子掛軸 昨日中信のあるオコシン仲間の道具を見せていただいた。やはりコロナ禍に陥ってオコシン仲間は衰退しそうだが、全て同姓の仲間と言われるここのオコシン仲間は、葬儀の道具も当番に渡していた。たまたま訪ねた家にそれらは留まっているが…

東信の道祖神と五輪塔⑨

東信の道祖神と五輪塔⑧より 佐久市望月春日新町道祖神脇の五輪塔残欠 佐久市望月の春日本郷から細小路川沿いに少し遡っていくと(南へ)新町の集落がある。かつて宮之入の根神社の三番叟を訪れたことがあるが、その根神社から新町集落へ続く道の先、三叉路に…

子獅子誕生の背景 後編

「子獅子誕生の背景 前編」より 大正11年に発行された『中澤村誌』の「曽倉館趾」に次のようなことが記されている。 天文十九年仁科信友(又の名穴山梅園)其子佐衛門佐(又の名穴山梅雪)と共に高見に居住し、同時に曽倉に別館を設けて梅園常住せりといふ。…

荒井神社獅子舞

拝殿前での「舞出し」(令和6年10月13日 午前10時) 「舞出し」後に宮司からお祓いを受ける 出発前に鳥居前において、これから記念撮影 上荒井の家々へ 屋台の内部 戸毎舞「おかざき」 伝播が正確に捉えられている獅子舞の例は少ない。今日明日と宵祭り、本…

長野県内の道祖神数と自然石道祖神祭祀数

ずっと自然石道祖神について最近触れているが、視点は「石」と「五輪塔」である。五輪塔については神奈川県の事例についても先般触れたが、意外に五輪塔を道祖神として借用している例はあるようだ。若いころに一度訪れているが、道祖神が意外と盛んな地域に…

子獅子誕生の背景 前編

先ごろ駒ヶ根市中沢の本曽倉(ほんそぐら)御坂山神社の獅子舞について触れた。その翌週、対岸の香花(こうか)社の祭典はどうかと思ったが、コロナ禍を幸いに獅子舞はやっていないという話を聞いた。地元の方に聞いていてあえて神社関係者に再確認をしなか…

立科町姥ヶ懐の自然石道祖神

これまでに立科町の自然石道祖神について幾例か触れてきた。例えば五輪塔が併祀されていた牛鹿虎御前公民館前のものは、双体像のみが道祖神として認識されているようだが、その空間にはほかの祭祀物はなく、明らかに道祖神の祭祀空間に置かれた五輪塔残欠で…

毎朝の鬱陶しい“奴”

会社への道、かなり後方からいつもの車が見えてきたので、スマートインターのあるパーキングに入ると誘導路から外れて大型車の駐車スペースにハンドルを切った。2度目のことである。この「いつもの車」が視界に入ると嫌悪感が高まる。ずいぶん以前に記した…

長松寺の貞治仏

箕輪町長岡長松寺 延命地蔵尊 8月26日の民俗の会見学会で訪れた箕輪町長岡の長松寺は、曹洞宗の寺で創建は明応元年(1492)と伝えられている。境内に入って左手本堂前に、覆屋根の下に守屋貞治作の延命地蔵尊が座している。女性的な温和な顔立ちの地蔵尊で、…

千曲市倉科の自然石道祖神

倉科田畑上組 道祖神 千曲市森の自然石道祖神について触れたが、隣接する倉科地区の道祖神にも森と似た傾向がある。まず最初は大峯山の麓にあたる田端上組集落センター西の辻にある道祖神。「道祖神」の文字碑とともに1基の自然石が立っている。これもまた…

ある水田地帯の光景

令和6年10月6日 PM1:30 今年はアサギマダラの飛来が少ない。あちこちでアサギマダラを、という活動が盛んなせいかもしれないが、わが家のような静かな空間に来て欲しい、とは勝手な希望だ。今日出会ったアサギマダラ、最初は近くに行っただけで飛んで行った…

真田町本原の自然石道祖神(長野タイプと東信タイプ)

上田市真田町本原櫓城跡南辻 千曲市森の自然石道祖神について触れたが、実は同じような自然石道祖神を山向こうの真田町でも見ることができる。上田市から菅平に向かっていき口元に本原地区がある。下原公民館から北進すると自性院という寺があり、その入り口…

再び上辰野堀上竹原の自然石について

「辰野町川島木曽沢の道祖神」より わたしの印象では、辰野町には自然石道祖神が多くあるというものであったが、実は『長野県上伊那誌』民俗編に掲載された道祖神一覧において、辰野町で自然石道祖神が記載されている例は少ない。 ①小野 13基 うち飯沼山口の…

千曲市森の自然石道祖神 後編

千曲市森の自然石道祖神 前編より 千曲市森西小路公会堂東辻道祖神 森にある診療所から東へ川を渡って入っていくと、四辻がある。西に面した辻の東側に大きな石二つと、小さな石一つが並んで立っている。大きな石は明らかに石碑らしく見えて、文字を確認する…

辰野町川島木曽沢の道祖神

双体道祖神 「甲子」の背後にある自然石、右側の石が下の写真の奥のもの 自然石道祖神か? 竹入弘元氏が「奇石」として取り上げている道祖神 辰野町の横川川の上流へ上って行くと、横川ダムにたどり着く。その手前に源上という集落があり、その手前が木曽沢…

 

お読みいただき、ありがとうございました。