Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

続・神さま、仏さま

神さま、仏さまより 坊さんにとって難儀な時代を迎えた。神さまに比較すると葬儀を行うにも金がかかる。加えて中には贅沢三昧の暮らしをしている坊さんもいたりする。実家の檀那寺はまさにそんな寺だ。檀家の数が多いから当たり前なのだが、競合する寺もない…

飯田線の車内景色にみる意識

先週のことである。いつも通り「久しぶり」の松本行きの列車に乗る。これもいつも通りなのだが、駒ケ根あたりから3両編成の列車が賑わい始める。とはいうものの、中央線を走る列車ほどの賑わいではない。休日ということもあるからふだんなら通勤通学時間帯…

欲しい

朝飯を食べていると、サンルームからシロが切なそう顔をしてこちらを覗いている。餌をあげているのに、その餌をそっちのけで、わたしたちが食べているモノを欲しくてしょうがないのである。「しょうがない」と思って少し与えてしまったのがいけないといえば…

神さま、仏さま

神さま、仏さま、どちらを信心するだろう。仏は亡くなった身内のこともそう呼ぶ。とはいえ例えば寺院に安置されている阿弥陀さまやお薬師さま、あるいは観音さんは同じ仏でも違うかもしれない。それでも同じ仏である以上、身内の向った仏さまの世界に信心を…

今年も盛んにリンドウが咲いた

もうとっくにその季節を終えているものの、近ごろ県のレッドリストの改訂版を閲覧したこともあってあらためてここに記しておくことにした。昨年も「リンドウが盛んに咲いている」という日記を書き残した。けっこうリンドウに関する記事を書きためてきている…

労働の上下観

先日「夢を語らない」において内山節氏の「夢の世界表現できぬ子」を引用させていただいた。32年前の信濃毎日新聞朝刊の連載記事からのものであるが、これもまたわたしのゴミのような引き出しの奥、いや書棚の奥から引き出したスクラップからのものである。…

石仏に彩色するということ⑩

石仏に彩色するということ⑨より 「彩色する」理由を考えるうえで、少し似ている例として「しばる」とか「塗る」という行為についてもとりあげてきたわけであるが、もう一度全国の彩色例について紐解いてみよう。以前にも紹介した『日本の石仏』143号(日本石…

“農道”という特殊性

『現代農業』の12月号の「農家の法律相談」に「自分が造成した道の通行を制限したい」という相談が掲載されている。相談は次のようなものである。 私の家の前にある畑を借りて、市内の企業経営者が農業を始めました。その方は私が造成した道を通って畑に出入…

脱柳田へ

長野県民俗の会平成26年度総会が開かれた。今年は満を持してといってよいのだろう、国立歴史民俗博物館名誉教授で、飯田市にある柳田國男記念伊那民俗学研究所の所長を受けられて3年目を迎えている福田アジオ氏を迎えての記念講演が開かれた。ここ数年の総…

女性運転手

松本行きの直通電車。JR東海エリアの末端にある辰野駅はJR東日本エリア。よそ者はそう思わないが、かつて中央本線上にあったこの駅は、今も東日本管轄なのだ。飯田線はこの駅に着くと、乗務員が乗り変わる。もちろんJR東日本とJR東海の管轄違いによって生ま…

石仏に彩色するということ⑨

石仏に彩色するということ⑧より 「彩色」という例とは少し異なるが、「塗る」行為の対象になるものとして道祖神があげられる。先日「しばられ地蔵」について触れたが、縄で縛ることによって苦しみを肩代わりしてくれるという信仰からくる。いっぽうよくある…

石仏に彩色するということ⑧

石仏に彩色するということ⑦より 道祖神への彩色例をひとつ紹介しよう。 伊那市高遠町の山室は2001年に長野県民俗の会で夏季調査をしたところ。その際に山室川から支流の宮沢川を遡ったところの宮沢という集落で当屋を持ち回りしていたという道祖神を拝見した…

続・笑い話

「笑い話」に続編があった。 ようやくインストールできたソフトで解析した研修受講者、言われた通り解析し「完了」とあいなったわけであるが、昨年も同じソフトを使ったことのある同僚が引き続きほかの物件の解析をする際、ある入力値に対して「何を使った」…

追補 「獅子切り」

2012年11月3日から4日にかけて行われた「上伊那の祭りと行事30選映像の祭典」から始まった「獅子切り」の話題が、この9月の駒ケ根市大御食神社祭典に併せて行われた長野県民俗の会第192回例会で再燃したわけであるが、それを受けて「獅子切り」を6回にわた…

引き出しの奥から

かつてわたしのHPに掲載していた記事で、今は削除したものがいくつもある。現在「工房の記録」と題したページの更新記録に「2002年に更新して以来、このページは休止状態でした。思うところもあって、新たに更新しようとするなかで、ページのイメージを少し…

しばられ地蔵

南町奉行大岡越前守忠相によって裁かれた「しばられ地蔵」の話はご存知だろう。 江戸時代の享保年間、八代将軍徳川吉宗の治世。日本橋にある呉服問屋の手代が南蔵院の境内でうっかり一眠りしている間に反物を荷車ごと盗まれてしまいました。 調べに当たった…

「おじさん」

気がつくと前をおそらく同じ電車に乗るであろう「おじさん」が歩いている。自分も「おしざん」なのに「よく書くよ」と思うが、あえて「おじさん」としておこう。この時間に駅に向かうには、次の電車の時間を考えるとちょっと早い。しばらく歩いていてふと気…

夢は語らない・後編

夢は語らない・前編より 枠組みされた世界、それを強く意識し始めるのはわたしの時代、そして地域だと「高校」からであった。もちろん受験という段階を経て人々はふるいに掛けられる。ランク付けがあるから、自分の枠はどの位置なのか、進んだ学校でそれは判…

夢は語らない・前編

今からちょうど32年前の日曜日(昭和57年11月14日)の信濃毎日新聞朝刊に、内山節氏の「夢の世界表現できぬ子」という連載記事が掲載された。「現代への旅から」という連載は同紙上で長く続いたもの。 内山氏は冒頭「最近、ある『中学生新聞』から短いエッセー…

老いる・後編

老いる・中編より 介護に関することに関しては、「介護民俗」関連のものを日記として残してきた。果たして現代において、介護現場を見るにつけ、人々は「老いる」ことに対してどう構えているだろう。親が年負えば当たり前に家族がみたかつての時代。「介護」…

下伊那の道祖神⑩

下伊那の道祖神⑨より 柳島名号碑 『大河原の民俗』は昭和48年に東京教育大学文学部民俗学研究室によって調査されたもをまとめたものである。この内容がそのまま『大鹿村誌』の民俗編に転載されている。同書によると「ホンヤリ様は、セーの神が出雲の国へ行っ…

笑い話

さきごろ研修に行ってきた同僚が、その報告をした。ところがその内容を聞くとPCソフトの使い方。「これが研修内容なの…」と思わず声が出てしまう。加えて、昨年実際に使っていて疑問があったのだが、「そうした疑問について質問はなかったのか」、と問うと「…

灯り

山に雪が訪れた、その日陽の落ちたマチに灯りが点々と残るも、冷え込みのせいか戸は閉ざされる。名ばかりのマチは、陽が落ちるとともに、居酒屋の灯りにとって変わられ、クリーニング店にそのネオンは放たれる。 いつものように灯され続けてきたクリーニン…

老いる・中編

老いる・前編より 朝日新聞デジタルに「制度外ホームで「拘束介護」 約130人、体固定や施錠」という記事が掲載された11月10日、奇しくもNHKクローズアップ現代は「“多重介護”担い手たちの悲鳴」であった。「介護」の担い手には、介護サービスを提供する人…

危うい空間

危うい、そう思いながら前を行く車の動きに気を使った。久しぶりの長野行は、車を使ってのことだった。いつも通り、夕闇の中を岐路につくが、この4月以降「車が減った」と思っていた高速道路が昨年のように賑わっていた。走行車線に空きがないほど車が続く…

老いる・前編

朝日新聞デジタルに「制度外ホームで「拘束介護」 約130人、体固定や施錠」という記事が掲載された。「特別養護老人ホームへの入居待ちは、全国で50万人を超える」なか、「行き場のない高齢者が制度外のホームに流れている」という。そのなかで「徘徊や…

変わった空間

いつからこの列車が特急車両を利用するようになったかは知らない。ここ2度ほと利用するとその車両がやってきた。噂では特急車両が飯田以北にも使われていると聞いていたが、まさかこの通勤時間帯に利用されているとは・・・。わたしが利用する時間帯より少し早…

下伊那の道祖神⑨

下伊那の道祖神⑧より 大鹿村鹿塩西 大鹿村鹿塩西下原 前項において大鹿村下市場の道祖神について触れたが、大鹿村における道祖神数は飯田風越高校郷土班が『風越山』30号(1985)によると、13基を数えるが、あくまでも文字碑と双体像の数であって、「石仏に彩…

無言の老夫婦

時おり登る坂は午前6時半前に登ることが多い。この時間帯に坂を登る人影はまずない。遠くの河川堤防上にウォーキングをする人々の姿を何人も見るが、さすがにこの急坂をウォーキングに利用する人はいない。そんな坂の両脇には柿の木が何本も。ここの柿の木…

非農家の嫁

昨日の飲み会のこと。どうしてその話になったか記憶にないが、「農家と非農家」では「お茶を飲む、飲まない」でもめるという話だ。その設定には、嫁ってきた者が介在する。ようは嫁が「農家か非農家」かで「お茶」が問題になるというもの。兄の嫁さんは非農…

 

お読みいただき、ありがとうございました。